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塚田 隆; 實川 資朗; 芝 清之; 佐藤 義則*; 柴原 格*; 中島 甫
Journal of Nuclear Materials, 207, p.159 - 168, 1993/00
被引用回数:6 パーセンタイル:55.97(Materials Science, Multidisciplinary)高速実験炉「常陽」の燃料集合体として照射されたラッパー管材の水中応力腐食割れ挙動を調べるため、水中低歪速度引張試験(SSRT)及び電気化学的再活性化(EPR)試験を行った。試料は、温度425Cで8.310n/m(40dpa)まで照射された。SSRTによる結果では、200C、300Cの水中において破断面の一部に粒界割れが見られたが、60C水中及び300C大気中では延性破面となった。従って高温水中では粒界型応力腐食割れが生じたと考えられる。この材料は溶体化状態で使用に供されたものであるため、この割れ現象は照射誘起応力腐食割れ(IASCC)である。EPR試験では、再活性化挙動及び試験後の表面に選択的腐食が観察され、これらは照射により材料に誘起されたCr欠乏(照射誘起偏析)が原因であると考えられる。これらの現象について中性子スペクトル等の観点から検討を行った。
芝 清之; 塚田 隆; 中島 甫; 園部 清美; 喜多川 勇; 松島 秀夫; 関野 甫; 野沢 幸男; 高橋 五志生; 糸永 文雄; et al.
JAERI-M 92-166, 27 Pages, 1992/11
平成3年度に原研及び動燃による共同研究として開始した「中性子照射材料の破壊特性評価試験」のうち、東海研ホットラボにおいて実施した電気化学的腐食試験の結果について報告する。原研では平成元年度より炉心構造材料の照射腐食割れの研究を行っている。照射腐食割れの発生機構を研究するには、照射材の応力腐食割れ試験とともに耐食性に対する照射の影響について調べることが必要である。本研究では、高速実験炉「常陽」において710n/cmまで照射された燃料集合体ラッパー管材を試料として、遠隔操作型電気化学測定装置により、電気化学的再活性化(EPR)試験及び過不働態電位域において定電位電解試験を実施した。これらの試験の結果として、原子炉中性子照射に起因すると考えられる耐食性の劣化が検知された。
塚田 隆; 芝 清之; 中島 甫; 薄井 洸; 近江 正男; 後藤 一郎; 加藤 佳明; 中川 哲也; 川又 一夫; 田山 義伸; et al.
JAERI-M 92-165, 41 Pages, 1992/11
原研及び動燃による共同研究「中性子照射材料の破壊特性評価試験」のうち、高速炉「常陽」で使用済みのラッパー管を供試材として行った、水中応力腐食割れ性評価試験の結果について報告する。原研では平成元年度より炉心構造材料の照射腐食割れ研究を行っており、一方動燃では燃料集合体の照射後水中裸貯蔵に関連して水環境下での照射後ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)感受性評価が課題となっている。本研究では、照射量810n/cm(=約40dpa)のラッパー管より試験片を製作し、溶存酸素32ppmの純水中で60C、200C、300Cにおいて低歪速度引張試験を実施した。その結果、60Cでは完全な延性破断を確認したが、300Cの水中では破断面の一部に粒界破面が観察された。これらの結果から、高速炉照射したステンレス鋼は、常温においてはSCC感受性を示さないが、高温水中においてはSCC感受性を持つようになると考えられる。
塚田 隆; 芝 清之; 中島 甫; 佐藤 義則*; 柴原 格*
PNC-TN9410 92-295, 67 Pages, 1992/00
平成3年度に原研・動燃による共同研究として開始した「中性子照射材料の破壊特性評価試験」のうち、照射済みラッパー管材料を供試材とする水環境下の応力腐食割れ性評価試験に関しては、平成4年8月までに大洗研ホットラボにおいて水中応力腐食割れ試験を、また東海研ホットラボにおいて電気化学的腐食試験を実施した。本報はその中間報告書である。本共同研究では、高速実験炉「常陽」で使用された燃料集合体から採取したラッパー管材料(照射量810n/cm、照射温度約400C)を試料とし、溶存酸素32ppmの純水中で60C、200C、300Cにおいて低歪速度引張(SCRT)試験を実施した。その結果、60Cでは完全延性破断となるが300Cでは粒界型応力腐食割れ感受性を持つようになることを見出した。また、同じ材料について遠隔操作型電気化学測定装置により電気化学的腐食試験(EPR試験及び定電位電解試験)を実施し照射によると考えられる耐食性の変化を検出した。